こんにちは、お柚子さんです。
金融の世界では、”周期(サイクル)”という考え方が昔から存在しています。その中でも、私がとくに注目しているのが「ベナーサイクル」というものです。
今回は、このベナーサイクルが何を示し、なぜ私が占術と組み合わせて活用しているのか、そして実際の投資判断にどう取り入れるのかを詳しくご紹介します。
Part 1:ベナーサイクルの基礎──相場に”リズム”は存在するのか
「ベナーサイクル」とは?
簡単にいえば、株式市場や景気には”ある程度の周期性がある”という理論です。
アメリカの経済学者「サミュエル・T・ベナー(Samuel T. Benner)」によって提唱され、「約8年〜11年ごとに株価や景気に大きな転換点が訪れる」と言われています。
これは単なる感覚ではなく、「天体の動き(とくに太陽黒点の周期)」と、株価の大きな転換点との関係に着目してつくられた理論なのです。
ベナーは19世紀後半、農作物と鉄鋼価格の長期データを分析し、景気が「繁栄 → 衰退 → 恐慌 → 回復」を約11年周期で繰り返すことを発見しました。興味深いのは、この11年周期が太陽黒点の周期(約11年)と一致していたこと。つまり、ベナーの発見は「経済のリズムが自然現象と共鳴している」ことを示唆していたのです。
有名な事例:歴史が示す”符合”
実際にこの理論に注目して過去を振り返ると、驚くほど転換点と一致する出来事がいくつもあります。
たとえば:
- 1873年:恐慌(実際に世界恐慌が発生)
 - 1907年:恐慌(実際に「恐慌の年」)
 - 1929年:世界恐慌
 - 1987年:ブラックマンデー
 - 2008年:リーマンショック
 
いずれも金融市場に大きな衝撃を与えた年ですが、ベナーサイクルで予測されていた転換年と近いタイミングに起きています。
さらに言えば、2009年以降の株式市場の長期上昇(リーマン後の回復)も、ベナーサイクルにおける”上昇局面”入りと重なっています。
もちろん、完璧ではありません。外れた周期もあります。たとえば第一次世界大戦や大恐慌など、予期せぬ地政学的ショックが挟まる局面ではズレも生じました。しかしそれでも、およそ100年以上の歴史を通じて、上昇・下降の転換点の約7割前後が11年周期の節目に重なるというのは、統計的にも無視できない一致率です。
なぜサイクルが起きるのか?
もちろん、「星の動きだけで相場が決まる」とは私も思っていません。ただし、相場は人の”集団心理”で動くという視点に立つと、占星術や周期性がある程度当てはまるのも納得できます。
人間の心にはリズムがあります。社会全体にもムードや雰囲気の”波”があります。株価はニュースや業績ではなく、「それを見た人たちがどう感じたか」で上下することが多いのです。
だからこそ、天体の運行や周期といった”俯瞰した視点”からの手がかりが有効になるのです。
天体は常に規則正しく動いています。この周期の重なりが、社会全体の「拡大と収縮」「繁栄と停滞」のタイミングに驚くほどリンクしている──これを検証していくのが金融占星術の研究領域です。
靴磨きの少年理論との共通点
投資の世界には「靴磨きの少年理論」という有名な逸話があります。1929年の大恐慌直前、著名な投資家ジョセフ・ケネディが靴磨きの少年から株の話を聞き、「もうすぐ相場は終わる」と判断して全て売却し、大暴落を免れたという話です。
誰もが「もうけ話」に乗っているとき、それは相場のピークが近いサインかもしれない。
ベナーサイクルも同じです。「みんなが楽観している時期」と「冷静に身を引くべき時期」は一致しない。このギャップを埋めるのに、周期という”タイミングのものさし”は役に立ちます。
Part 2:2026年までの強気と、その後の6年──現在のベナーサイクル
ベナーサイクルが示す現在地
相場の波は、ニュースや経済指標だけで動いているわけではありません。長期的な景気循環や、社会心理の揺らぎが背景にあります。
ベナーサイクルは、そうした「相場の大きな潮の流れ」を測る一つのツールです。もちろんこれ単体で売買判断をするのは危険ですが、「いま自分がどの季節にいるのか」を知る感覚は、投資行動のブレを減らすのに役立ちます。
現在のベナーサイクルから見ると:
リーマンショック(2008)を底として、翌年2009年にビットコインが誕生。その11年後の2020年前後、世界はパンデミックと金融緩和による巨大バブルを経験しました。
では、次の11年周期の節目はどこか?ベナーサイクルを素直に延長すれば、次の波は2026年前後に再び転換点を迎えることになります。
2026年末までの強気期間
ベナーサイクル的に2026年末までは強気の期間が続く可能性があります。この間は、株価が大きく下落しても回復しやすい地合いが見込まれます。
資産によっては2026年始にピークアウトの可能性もありますので、何をいつ売却するのかは戦略を組む必要があります。
2027年以降の長期調整局面
しかし、その後──2026年末から2032年頃までは長期下落サイクルが予想されます。6年間の下落局面は、耐える時間の方が長く感じられるでしょう。
この情報をどう使うかがポイントです。
- 強気局面では「攻める勇気」を持てるか
 - 弱気局面では「守る勇気」を持てるか
 
サイクルを知ることは、「どの時期にどの勇気を使うか」を事前に考えるための地図になるのです。
Part 3:自分の”勇気”を決める投資ワーク
なぜ「勇気」を定義する必要があるのか
投資において最も難しいのは、感情をコントロールすることです。相場が上がれば「もっと買いたい」、下がれば「早く売りたい」。この感情の波に流されると、結果的に高値掴みと安値売りを繰り返してしまいます。
そこで必要なのが、「自分はどういうスタンスで投資するのか」を事前に明文化しておくことです。
自分のスタンスを明文化するワーク
ここで、自分のスタンスを明文化してみましょう。紙でもスマホでもOKです。書き出すだけで判断のブレが減ります。
設問A:「あなたはどちらの勇気を選びますか?」
- A-1 負けない投資(儲け損ないを受け入れる)
 - A-2 勝つ投資(どこかで損する可能性を受け入れる)
 - A-3 ミックス(長期コア+中期サテライト+短期は適性次第)
 
設問B:「長期・中期・短期・現金の目安配分は?」
- 例1:長期60%、中期25%、短期5%、現金10%
 - 例2:長期80%、中期10%、短期0%、現金10%
 
設問C:「最大でどの程度の下落に耐えられますか?」
- 金額と率で書く
 - 例)合計資産の10%=100万円。閾値を超えたら一旦立ち止まる。
 
設問D:「現金の役割を定義する」
- 割安と判断したときのみ投入
 - 平時は防波堤として保持
 
このワークは、相場の温度に関わらず、自分の基準を保つ助けになります。まだ経験のしたことがない相場に対してあらためてシミュレーションを行う手助けになります。
負けない投資と勝つ投資
投資には大きく分けて2つのスタンスがあります。
負けない投資:
- 資産を守ることを最優先
 - 大きなリターンより、確実な安定
 - 長期保有・分散投資が基本
 
勝つ投資:
- リスクを取って大きなリターンを狙う
 - タイミングを見極めた売買
 - 集中投資もいとわない
 
どちらが正しいということはありません。大切なのは「自分がどちらのタイプか」を自覚し、それに合った戦略を取ることです。
Part 4:現金という選択肢の価値
現金を持つ勇気
現在の米国株やテーマ株には割高感があり、AI関連など一部はバブル的な過熱も見えます。著名投資家が警鐘を鳴らす中、「現金を持つ勇気」を持てるかどうかは分かれ道です。
現金はリターンを生みませんが、次の3つの価値を持ちます:
- チャンス時の即応性
- 暴落時に買える余力
 - 機会損失を取り返すチャンス
 
 - 損失を広げない緩衝材
- 全資産が下落にさらされない
 - 精神的な余裕
 
 - 心の安定剤
- 相場の乱高下に一喜一憂しない
 - 冷静な判断を保てる
 
 
これは”負けない投資”の支柱ですが、”勝つ投資”でも次の一手の燃料になります。
今、現金化するのが正しいとは思っていません。ただその選択肢が未来の自分を助けることになるかもしれません。いつ現金化するのか、それともどのように相場が荒れたとしても長期保有すると決断をするのか。今一度考えるきっかけになればと思っています。
2026年を見据えた現金戦略
ベナーサイクルが示す2026年の転換点を意識するなら:
- 2025年後半〜2026年前半:段階的な利確を検討
 - 2026年後半〜2027年:現金比率を高める
 - 2028年〜2032年:割安になった資産を拾う
 
この流れを頭の片隅に置いておくだけで、感情的な判断を避けやすくなります。
Part 5:占いと投資──どう組み合わせるか
占いを投資に使う意味
誤解しないでいただきたいのは、私はこのベナーサイクルを絶対的な予言とは考えていません。あくまでひとつの「参考材料」として見ています。
私の分析では:
- 米国の建国図・日本の建国図
 - 現在の政権(例:トランプ氏など)の運気
 - 金融占星術(惑星の動きや吉凶時期)
 - 市場のテクニカルチャートや需給
 
こういった複数の視点を総合して、「今がどんな相場環境か?」を多角的に判断するようにしています。ベナーサイクルはその中の「長期的なマクロの時間軸」を補ってくれるものなのです。
占いのさじ加減──感情を敵にしない
占いは「未来を当てる」ためではなく、「自分の感情の傾きを知る」ために使います。
- ベナーサイクルで相場の”季節”を知る
 - 西洋占星術やインド占星術で、自分の心理が揺れやすい時期を把握する
 
この組み合わせで得られるのは断言ではなく、態度の調整です。
- 心が過敏な時期は、現金比率を増やす”触らない勇気”
 - 落ち着いている時期は、サテライトで攻める”計画的な勇気”
 
相場も心も波があるからこそ、両方の整備が「スタンスの一貫性」を保つ近道になります。
複数の視点を持つことの重要性
テクニカル分析が価格の”形”を読むように、金融占星術は時間の”リズム”を読むのです。ローソク足が日足・週足・月足という時間軸で成り立っているように、天体の動きも「より大きな時間足」で市場心理を映し出していると言えるでしょう。
このアプローチは、かつての金融界の巨匠たち──たとえばW.D.ギャンやジョージ・バイヤーなども実践していました。彼らは価格と時間の関係を幾何学的に、あるいは占星学的に解析し、”相場は天体のリズムに従って動く”という仮説を立て、実際にそれを検証しました。
Part 6:相場の地図を手に入れる
地図としてのベナーサイクル
人生が白紙の地図なら、相場の世界もまた同じです。どこにどんなリスクがあるか、どこで道が分かれているか、その”地形”を知るために、ベナーサイクルや占星術を使っています。
地図は地図でしかありません。でも、地図があると安心して歩ける。
相場も、人生も。情報と知恵を持っていれば、少しだけ迷わずにすむのです。
ベナーサイクルの使い方まとめ
DO(やるべきこと):
- 大きな流れ(11年周期)を意識する
 - 2026年前後の転換点を頭に入れておく
 - 他の分析手法と組み合わせる
 - 自分のスタンスを明文化する
 
DON’T(やってはいけないこと):
- ベナーサイクルだけで売買判断する
 - 絶対的な予言として信じる
 - 短期売買のタイミングに使う
 - 感情に流されて基準を変える
 
まとめ:時間の波を味方につける
ベナーサイクルは、相場に存在する「時間のリズム」を読み解く一つの手法です。
この記事のポイント:
- ベナーサイクルは約11年周期の景気循環理論
 - 過去の恐慌やバブルと高い一致率
 - 2026年末まで強気、その後2032年まで調整期
 - 自分の投資スタンスを明文化する重要性
 - 現金を持つことも立派な戦略
 - 占いは感情コントロールのツール
 
相場の世界では、「いつ何が起こるか」を完璧に予測することは不可能です。しかし、「今がどの季節にあたるのか」「次にどんな季節が来そうか」を知っておくことで、心の準備ができます。
ベナーサイクルや金融占星術は、その「季節感」を教えてくれる道具なのです。
さらに深く学びたい方へ
この記事では、ベナーサイクルの基礎と投資への活かし方を解説しました。
より詳しく知りたい方へ:
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執筆者:お柚子さん 証券会社勤務20年の経験を持ち、西洋占星術・インド占星術・金融占星術を統合した独自の投資分析を行っています。noteで「投資と占い」シリーズを連載中。ベナーサイクルと占星術を組み合わせた長期投資戦略を実践しています。
			
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